症例
2025/03/13
皮膚科犬アトピー性皮膚炎の柴犬
- 犬種・猫種 柴犬
- 年齢 13歳
- 症状
- #痒い
- #脱毛
- #皮膚が赤い
- #毛が抜けている

症状
眼、口唇、腹部、肛門周囲の痒み、脱毛を主訴に受診。検査結果や診断基準より、「犬アトピー性皮膚炎」と診断。
治療法
薬物療法(アポキル)、保湿剤を中心としたスキンケア、サプリメント
治療経過
治療開始後、痒みは減少、痒みにより生じていた脱毛が治まったことで発毛が見られ始めている。
病気について
アトピー性皮膚炎は、皮膚の痒み、炎症、脱毛が生じる皮膚疾患です。日本では柴犬に多く見られますが、犬種に関わらず、発生が見られます。花粉やハウスダスト、ホコリなどの「環境因子」に対するアレルギー性皮膚疾患に分類されます。
診断には寄生虫による影響などを除外すること、Farvotにより提案された診断基準を用います。まずは診断を付けることが治療の第一歩です。
治療には痒み止めなどの薬物療法、保湿を中心としたスキンケア、外用剤、サプリメント、減感作療法、腸内細菌に対するケアなど多岐に渡ります。人医学と同様、生涯に渡った治療が必要となるケースが多いので、その子の皮膚の状態のみならず、健康状態や持病などを考慮した上で、オーダーメイドの治療計画が重要です。
この記事を書いた執筆者
動物病院西谷院長 野呂嵩大
略歴
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業後、日本動物高度医療センターの泌尿器・消化器科に勤務。その後、横浜・横須賀の動物病院での経験を経て、サーカス動物病院皮膚科研修医として研鑽を積む。2023年に日本獣医泌尿器学会泌尿器認定医を取得し、現在はサーカス動物病院 総合診療科・皮膚専門診療および日本動物高度医療センター 泌尿器・消化器科にて診療を行う。2025年3月から動物病院西谷の院長に就任。
CASE
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